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「雪山に入る101のコツ」101 Hints of Back Country バックカントリー入門 |
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著 者 アドバイザー 発行・発売 定 価 |
: 中山 建生 : 新田 裕之(Snowboard) : 出川 あずさ(Ski) : えい出版 : 1500円(税別) |
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雪崩教育の専門家である著者が、雪崩事故による負傷や死亡という事態を深刻に受けとめ、 雪崩事故の主たる原因が「雪崩に対する無知」である事を指摘し、バックカントリーで滑る スキーヤー・スノーボーダー、または登山者向けに、101の問いかけに対しての回答を、 今までの経験をもとに書き下した。バックカントリーの入門書。 < Contents > 第1章 バックカントリーの魅力 #001 本書の目的。新雪を目指すために必要な最低限のこと。 #002 雪山の魅力。静謐さと開放感だけがその全てなのだろうか。 #003 ゲレンデの外に出る。スキー場管理者がこれを嫌うのはなぜだろう。 #004 自己責任をとることの本当の意味についてここでもう一度考えてみよう。 #005 仲間と経験豊かな指導者。彼らと行動することによって得られるもの。 第2章 雪山に入るための必須アイテム #006 まずは絶対的な体力、そして地図と、雪を読む能力を体得する。 #007 詳細な行動計画書を作ることの重要性とは何だろうか。 #008 装備品には個人装備と共同装備があることを知っておこう。 #009 装備品として、極めて重要な役割を持つザックを選ぶ。 #010 使用頻度の高いザイル。まずは、急斜面での行動の補助となる使い方を覚えよう。 #011 要注意!!ソフトブーツにワンタッチアイゼンは付かない。 #012 万が一に備えて、ツェルトは必ず携帯する。雪山のビバークは厳しい。 #013 不測の事故発生。怪我の程度によって異なる対処の方法。 #014 携帯電話はあくまで補助。資格の必要な無線機が雪山では威力を発揮する。 #015 ワンデイの予定でも、ヘッドランプが必需品となる理由とは。 #016 エネルギーの源となる水分と食料について考えてみよう。 #017 バックカントリー行に求められるウエアーの性能とは。 #018 アンダーウエアーは汗を外に逃がす化学繊維がお奨め。 #019 フリースが中間着の代表選手。アウターは薄手がよい。 #020 頭部、目、手。これらを守るギアは予備を携帯した方がよい。 #021 装備選びの基本は機能重視。単純なものほど役に立つ。 #022 1本の滑走を最大限に楽しむためのボード・チューンアップ。 #023 移動手段の基本、それは「足」。足元には細心の注意を払う。 #024 滑りに集中するためには、体力消耗を最小限にし、快適に登れる道具が必要。 #025 パウダーを滑走するために、スキーに求められる性能と特性とは。 #026 ブーツとビンディング。ゲレンデスキーと異なるポイントとは。 #027 登行、移動を快適にこなすために。スキーアイゼンを考える。 第3章 雪のメカニズム #028 「雪とは何か」この問いに対して、正確に回答出来るだろうか。 #029 積雪の分類と雪崩を引き起こす弱層の種類と形成形態。 #030 弱層を形成する雪(1) ザラザラした手触りがしもざらめ雪の特徴だ。 #031 弱層を形成する雪(2) きらきら光る雪は新雪ではなくて表面霜を疑え。 #032 弱層を形成する雪(3) 薄い紙片のような層を成す雲粒なし降雪結晶。 #033 弱層を形成する雪(4) 大粒のあられの層は、パチンコ玉の層と同じだ。 #034 弱層を形成する雪(5) 気温上昇によって発生する濡れざらめ雪。 第4章 雪崩の危険を知る #035 雪崩は不可知で不可抗力なものではなく、大半に人為的な原因がある。 #036 雪崩の種類を考える(1) 最も一般的な形態は「面発生表層雪崩」である。 #037 雪崩の種類を考える(2) 運動形態によって雪崩を分類する方法。 #038 上載積雪の重さと弱層の支持力のバランスが崩れるとき、雪崩は起こる。 #039 雪の状態を知る(1) ハンドテストで弱層の形成を調べる。 #040 雪の状態を知る(2) シャベルテストで積雪の弱層位置を知る。 #041 雪の状態を知る(3) ウエッジテストとスキージャンプテスト。 #042 雪の状態を知る(4) 積雪に強い刺激を与える、スクラムジャンプ。 #043 雪崩の危険を知るために、経験則は必要だが、科学的根拠はもっと重要だ。 #044 雪崩の判定。事例−1。降雪の直後は、雪崩危険度の判定が難しい。 #045 雪崩の判定。事例−2。風が吹いた翌日は、ウインドスラブに注意! #046 雪崩の判定。事例−3。急激な気温の低下は標高だけをあてにできない。 #047 雪崩の判定。事例−4。曇天なのに、寒くない。天候急変の兆しである。 #048 雪崩の判定。事例−5。絶好のパウダーとなる空気のような雪の罠。 #049 雪崩の判定。事例−6。どんなに安全に思えても、弱層テストだけは行いたい。 #050 雪崩の判定。事例−7。氷板が雪崩の原因、ははたして真理なのだろうか。 #051 初冬は周期的な天候変化が雪崩発生の原因となるが、弱層を形成する恐れがある。 #052 厳冬期は2〜3日前までの期間で雪を変化させる要因がなかったか注意する。 #053 初春から春。寒暖の差が激しくなり、弱層テストは必須になる。 #054 風下斜面の吹き溜まり、風が作る風成雪は注意を要する。 #055 雪崩を誘発する行為(1) 狭い範囲に荷重を集中させないこと。 #056 雪崩を誘発する行為(2) 斜面のトラバースが雪崩を招く事もある。 第5章 セルフレスキュー #057 埋没した者を救えるタイムリミットは、たったの15分しかない。 #058 ビーコン、ゾンデ、スコップ、そして訓練。生死を分ける15分の条件。 #059 雪崩ビーコンは世界共通の周波数を使うバックカントリー必携ギア。 #060 電波の指向性を生かして、ビーコンを完璧に使いこなすための練習法。 #061 狭い斜面や、雪崩の方向がわかっている場合、電波誘導法が有効だ。 #062 表層雪崩に巻き込まれたら、転ばないように逃げろ。 #063 コース脇の積雪が雪崩ても、死者が発生する事故になることもある。 #064 雪崩事故における初動検索。まずは落ちついて、遭難者の遺留品を探す。 #065 遭難者がビーコンを持っていた場合の検索方法。 #066 2点ゾンデによる検索法を修得すれば、発見率は90%まで上がる。 #067 埋没者を発見!!まずは呼吸を確保し、体温を維持すること。 #068 低体温症の疑いがあるとき。決して急激な加温を試みないこと。 #069 重傷のメンバーか、残ったメンバーか。重大な決断が必要な場面。 第6章 登頂時と滑走時のポイント #070 地図と磁石で自分のいる現在点を割り出してみよう。 #071 登ったコースを滑り降りる。比較的安全なコースだが、林間コースは注意が必要。 #072 未知のルートを滑る場合、綿密な行動計画の立案、慎重な行動が要求される。 #073 ルートファインディング。基本は常に先へ先へ予測すること。 #074 事故に直結する危険な雪庇を踏みぬかないために、稜線の形は覚えておこう。 #075 登頂中も滑走中も滑落の危険は常にある。これを防ぐための手段とは。 #076 滑るときは1人ずつ。しかし、組織だった行動と周囲の監視は忘れないこと。 #077 滑走の前には必ず、停止位置の選択と確認をすませておく。 #078 不測の事故を防ぐために、積雪に覆われた斜面の見えない障害物を予測する。 #079 斜面には、滑走者を待ちかまえる様々な落とし穴がある。 #080 快適な滑走のためには、コントロールされたスピードで滑ることが大切。 #081 「雪崩が起こるかもしれない」滑走しながら、常にイメージしておくこと! #082 準備は、全て整った。あとは斜面に向かって、自在なラインを描くだけだ。 #083 ミスコースをした場合、安全に帰還するにはどうしたらよいだろうか。(1) #084 ミスコースをした場合、安全に帰還するにはどうしたらよいだろうか。(2) #085 ビバークをする際は適した場所、そして保温が大切。 #086 凍傷を予防するには肌を露出しないこと。血行を阻害しないこと。 #087 西高東低・冬型の気圧配置。この気象状況のシステムを理解しよう。 #088 低気圧の発生位置、その進路によって、山の天気は刻々と変わる。 #089 春先に現れる二つ玉低気圧には要注意。山は大荒れになる。 #090 最も簡単に、正確な天気予報を手に入れるためには? #091 天候が急変したら、その原因、今後の予測を冷静に判断する。 第7章 万が一の救助と保険 #092 円滑な非常交信のために、所轄の警察、消防の番号は事前に書き留めておこう。 #093 怪我人が出たときに、現場の人間にできることは、実はあまりに限られている。 #094 ヘリコプターによる救助を要請する場合に留意すべきこととは。 #095 事故処理後の応対。生還したからといって、それで終わるわけではない。 #096 バックカントリーで必要な道具の一つとして、保険を考える。 #097 バックカントリー専用の保険はまだ存在しない。保険契約にも注意が必要だ。 第8章 雪崩講習会と山用語集 #098 しっかりした基礎技術を身に付ける方法として山岳会を大いに利用したい。 #099 10分で覚えられる山の基礎用語集。 #100 海外のバックカントリーはどこでも滑走可能だが、全ての責任は自分にかかる。 第9章 素晴らしきバックカントリーの世界へ #101 素晴らしきバックカントリーの世界へ。 |