MLメンバーによる謎の文書
(元祖ぼやき師編)
  「いなかもんのぼやき」




私の入ったスキークラブ2 じゃあ、次はいまのクラブのお話。 クラブと言ってしまったが、ほんとはクラブじゃなくてスキースクールだ。 私はそこの常連会員だ。 滑走日数の7割ぐらいは師匠と滑ってる。いわゆるスクールお宅だ。6万 払えばシーズン中滑り放題習い放題。実はぼんびーすきーやーなのだ。 師匠(以下小師匠)はすきーがすっげーうまい。うまいなどと表現するこ とが恐れ多いくらいうまい。小師匠は今年2年連続3度目のSIAデモに 選ばれた。 # 師匠の師匠(以下大師匠)は中低速に限るとさらにうまいが、 # 膝が痛いので今回は登場しない。 あれはわたしが膝を壊した年。前の日重い雪がふったあとのレッスン。悪 雪の上で    「まあ、このくらいなら、ゆっくりとジャンプウエーデルン     でおりればなんとかなるでしょう。」 とかいって小師匠は去っていった。せみG〜ごーるどの連中みんなで見て た。小師匠はまるで新雪滑ってるようだった。  でも、ちょっと、おお きな雪のかけらが飛んでたのが気になったけど、、、 みんなあのくらいならなんとかなるんじゃないかと思った。 滑るのははじめにわたしだった。小師匠のいうように、ジャンプウエーデ ルンでおりた。最初の2・3ターンは、ふらふらしながらもなんとかター ンできた。「なんとかなる」と思った。そう思った瞬間。。。  下のほ うの雪はクラストしてた。谷回りで板がひっかかり、    「どてっ。」 と、谷側にころがった。雪が固くて顔が痛かった。斜度がきつくて谷側に ずりりと動き、ゴーグルが首飾りになった。こういう時は板はまずはずれ ない。竹とんぼ状態でもがくのだ。固い雪のかけらが襟や袖からシャツの 中に入ってきてちめたかった。 そのあとは無敵のキックターンで降りた。 # ああ、、 ゴールド失格。。。 小師匠がフリーで滑ってるのはもっとすさまじい。30〜35度ぐらいの あれた斜面を、すさまじいスピードで降りてく。谷方向へだけじゃなく、 横に動くのも早い。ぼこぼこ荒れた雪面でも、板はぴたりと雪面にはりつ いたまま離れない。急パラ急ヴェが得意な小師匠は、私がおそるおそる降 りるような斜面を、とんでもないとこから圧を加えて踏みはじめる。ター ンで板にたまったエネルギーが開放され、走り切らないうちにもう次のター ンにはいる。板が二本とも、フォールライン前から「グウィーーーーンっ」 とたわむ。移動に使われるはずの運動エネルギーは、また板をたわませる。 きっとあのくらになると、外足だの内足だのとせこいことは考えてない。 両足で踏ん張りスピードと遠心力に耐えてる。ストックがなくても雪面が 突けるんじゃないかと、へんな気を回してしまう。どうせなら、ストック の代りに板を持って3本で滑ったほうがいいかもしれない。 すさまじい、、、開いた口がふさがらない。。 よだれがたれる。 ちび るかもしれない。 まあ、見てては面白いんだけど、、 おしむらくは滑 りが参考にならないのが残念だ。 私自身、正直なところ、こういう方に教えていただけるのはできすぎだと 思う。ほんとに感謝してる。さらに農家をやってる大師匠からは、夏に遊 びに行ったときにとうきびまでごちそうになった。それも、息子のたくちゃ んは2本もだ。 ああ恐れ多い。たかだた1級程度のものが、デモに毎日 教えてもらった上にとうきびなど、、、 幸せすぎてあまりにも恐れ多い。 恐れ多いついでに、この際だからもっと恐れ多いことを書いちゃう。 イントラを二つのパラメータで分析する。 (1)自身の技術レベル向上にかける情熱、また結果としての技術レベル。 (2)教えることにかける情熱、また結果としての指導力。    (つまり教えることのうまさ。) # ほんとはこのほかに「(3)名誉欲」があるんだけど、話が泥沼に入っ # て取り返しがつかなくなるのでやめとく。 ほとんどのものは多かれ少なかれ(1)(2)両方持ってる。両方たいし たことないのはたまにいるが、両方すばらしいというのはなかなかないと 思う。ひとの能力には限りがあり、両方ともとっぷなんてなんか気持ち悪 い。だいたい大きな目標は1つもつものだ。 # 小師匠は、(1)は最高、(2)も標準を超えていると思う。 ひとに話すのには(1)が高い方が受ける。    「デモにおそわってんだあ、どっひゃあ、すっゲー。」 とは思っても、    「大町君の先生ってStage-2もってんの、どっひゃあ、すっゲー。」 とか、    「教えるのがうまいんだあ。どっひゃあ、すっゲー。」 とはなかなか思ってくれない。でも教わって得なのは、いうまでもなく教 えるのがうまい(2)の人だ。私個人としても(2)の者に教えてもらい たい。別にこんなこと書かなくても当たり前のことだがつい書いてしまっ た。 勝手なことを書かせてもらえば、、、 常に教わるもののことを考え、ど うすれば短時間で効率的に上達させることができるか? いろんなスキー ヤーのパターンにあわせ、個人個人にあった指導方法、トレーニング方法、 与えるテーマを考え、常に最高のレッスンをと真剣に対応してくれるよう な人に教えてもらいたいと思う。 最後にいうと、(2)に一生懸命、特に『パンピーのレッスンを実際に行っ てる者』は、肩書きもなにもなく報われることがないのが、非常に残念な ことだと思う。 @あっ、笑いがあんまりない。 (96.12.02)
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