<道北地区・雪崩事故防止セミナー>


日時:99年2月6〜7日(土日)
場所:北海道・手稲パラダイスヒュテ

記事:旭川在住の鈴木昌樹氏(99/3/??)

道北地区雪崩事故防止セミナーに参加しました。
講師の阿部幹雄氏のビーコンに関する話題に興味深い点が
数点ありましたので報告します。
以下は,阿部氏の発言とテキストから抜粋しました。
間違いご容赦。

*Ortovox F1のスピーカは防水ではない。
 阿部氏は,水の浸入を防ぐためにガムテープを貼ることを
 薦めていました。捜索するときにはがす。
 ただし,実際の捜索にはイヤフォンの使用を強く勧めるとのこと。

*Ortovoxは結構壊れる。
 北大山スキー部では,1シーズン(山行50-60日)に10%は故障する。
 山行前に動作の確認必須。

*リチウム電池不可
 「電圧が急激に低下するため」とあります。
  #Ni-cdもだめですね。誰も使わないか。アルカリ電池の液もれにも注意!

*デジタルビーコンは発展途上
 Ortovox m1,Tracker DTSの両者とも,発展途上で洗練の余地が
 まだある。とはいえ,これからはデジタルビーコンが主流に
 なるだろうとのこと。
  
  Tracker DTS
 ボタンのクリック感に難があり,手袋をしての操作は難しい。
  受信距離が30mと短い。
 複数の発信ビーコンがあることを受信音から確認できない。
 受信状態のOrtovox m1に干渉する。
 昨シーズンのモデルではOrtovox F1 focusを無視する現象が確認された。
 新モデルは改良済み。
 捜索は速い。
  LEDなので電池喰い?

 Ortovox m1
 「デジタル化されたアナログビーコン」とのこと。
 使いやすいく,親切な操作性。#感度ダイアルを回す指示が出る!
 受信距離70m。
 使いやすいストラップ。2次遭難に備えた送信への切り替えも敏速。
 液晶表示の動作補償範囲は-20Cまで。表示が死んでもLEDと
  スピーカでアナログビーコンとして捜索可。
 初期ロットをあわてて手配するよりは来シーズンまで待ったほうが
 得策かもしれないというような趣旨の発言もあり。

他に,スコップについて,
 ポリカーボネイト樹脂製品は,軽くて変形しにくいが,
固い雪に跳ね返されることもある。
 アルミ製品は固い雪に有効だが,シャフトとの連結部が曲がる場合もままある
と一長一短。 パーティで行動するときは両方用意してはとのこと。

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